現在介護職として働いている人の多くが、一度は仕事に対して何かしら悩んだことがあるのではないでしょうか。もちろんどのような業種や職種でも、仕事において悩むことはあります。
しかし介護職には介護職特有の、共通した悩みがあるようです。他の介護職はどのようなことで悩み、そしてどのように悩みを解消しているのでしょうか。
今回は介護職が抱える悩みを、解消法と合わせてランキング形式で紹介します。
多くの介護職が抱える悩みとは?ランキングトップ5!
利用者や家族から感謝されることも多いのが介護の仕事です。大きなやりがいがある一方、仕事に悩みを抱える介護職は少なくありません。
多くの介護職が抱える悩みトップ5を、ランキング形式で見ていきましょう。
【第5位】将来性があるのかが分からない
ランキング第5位は、仕事に将来性があるのか分からないことです。将来性には大きく給与面への不安と、介護職自体を続けられるのかの不安に分けられます。
介護の仕事は低賃金と言われており、「家庭を持った後に家族を養っていけるのか」「老後に向けて蓄えができないのではないか」などの不安を抱える人が少なくありません。
また介護の仕事は肉体労働です。仕事中は常に立ちっぱなしで、利用者介助で身体にも負担がかかります。
年齢を重ねて体力が劣ってきた時に、仕事を続けられるのかを心配する人は少なくないです。
将来性への不安に対する解消法
介護職の待遇は改善されてきています。
高齢化社会が進む中で介護職員を多く確保するために、国は介護職員処遇改善加算を創設しました。処遇改善の条件に該当した事業所に、介護報酬を加算しているのです。
実際に給与がアップした事業所は出てきており、待遇改善が進んでいます。
身体面での不安に対しては、介護職からケアマネにキャリアチェンジして対応する人が多い傾向です。
受験要項を満たす必要はあるものの、デスクワーク中心のケアマネなら身体への負担を減らすことができるでしょう。
【第4位】利用者対応が上手くできない
利用者対応に悩んでいる介護職も珍しくありません。
認知症の利用者から身体的・精神的な暴力をふるわれる、不穏の対応を求められる、またさまざまなことにクレームを付ける利用者の対応をするなど、難しいケースに関わることもあるでしょう。
上手に利用者対応ができなくて、精神的な疲労が蓄積していく悩みです。
利用者対応に対する解消法
まずは個々のケースに関する対応法を、理論から学びましょう。
例えば認知症の利用者が行う行動には理由があります。クレーム対応にも、一定の効果的な関わり方というものがあります。
書籍や研修などをとおして理論を学ぶことで、上手に対応できるようになりますよ。
【また利用者とのコミュニケーションが不安という方は以下の記事をぜひご参考ください】
【第3位】仕事量が多い
第3位は仕事量が多いことです。介護職が抱える仕事は多岐に渡ります。
利用者の直接介助だけでなく、記録や書類の記入、委員会業務、行事の準備や実施、ケース会議への参加などさまざまです。
勤務時間内に仕事が終わらずに残業が続き、身体的・精神的な疲弊に悩んでいる介護職は少なくありません。
仕事量の多さに対する解消法
仕事の全体量を減らすことは難しかったとしても、効率的に処理する余地はあるかもしれません。
まずは抱えている仕事をリストにして可視化させてみましょう。そしていつまでに何をやるのか優先順位を付けて、スケジューリングします。
スケジューリング化するだけでも効率的に仕事を処理できるようになり、身体的・精神的な負担が少なくなりますよ。
【第2位】同僚との人間関係
ランキング第2位は、同僚との人間関係です。
性別や年齢、バックグラウンドが異なる人が集まりやすい介護の現場では当然、人間関係がスムーズにいかないことも多々あります。
特に女性が多い職場では派閥が生まれることもあり、チームワークで取り組まなければいけない仕事なのにギスギスした雰囲気となることもあるでしょう。
人間関係に対する解消法
人間関係に対する解消法はさまざま。状況や原因によっても異なります。しかし共通して言えるのは、自分から思い切って歩み寄ってみることです。
誰でも好意的に思ってくれる人に対して、嫌な思いはしませんよね。苦手だと思っている人にこそ、積極的に話しかけてみましょう。
仕事の相談だけでなく、休憩時間中にプライベートの話しをふってみるのも効果的です。
話しをしてみると、実はそれほど嫌な人ではなかったと気が付くこともあるでしょう。
【介護職の人間関係にお悩みの方は以下の記事もぜひご参考ください】
【第1位】給与が低い
ランキング第1位は、給与が低いことです。
ランキング第5位にも将来の給与に対する不安が登場しましたが、第1位は現在の給与が低いことを指します。
給与の額自体が低いだけでなく、額は他の職種と比べて遜色なくても、仕事量に見合っていないことも含まれています。
給与の低さに対する解消法
現在の給与が低いと感じている場合は、解消法は主に次の2つです。
1つ目は昇進や資格手当を狙うこと。リーダーや主任などになることで、役職手当が付くようになります。
また介護福祉士を始めとする各種資格の取得者に、資格手当を付けている施設も少なくありません。
2つ目は転職です。いま働いている事業所よりも待遇が良い場所へ、思い切って転職するのも一つの方法ですね。
基本給や賞与が高い場所だけでなく、入所施設勤務なら夜勤手当で総支給額が上がるでしょう。
まとめ
介護職には介護職特有の悩みがあります。将来への不安や利用者との関係、仕事量の多さなどさまざまです。
それぞれの悩みに応じた解消法を取ることで、やりがいのある介護の仕事を長く続けていくことができるでしょう。
今回紹介した内容を参考にして、できるだけ長く介護の仕事を続けてくださいね。