施設で働く介護職員の大切な仕事のひとつ。それがレクリエーションです。
しかし毎回レクリエーションの内容を考えるのは大変ですよね。
そこで今回は、ほとんどの事業所にあるホワイトボードを使ったレクリエーションをご紹介します。
ぜひ今後のお仕事の参考にしてください!
ホワイトボードを使ったレクリエーションのメリット
その特徴はなんといっても、「手軽さ」ではないでしょうか。
マーカーとネタさえあれば、思い立った時にすぐに始められますし、内容によって脳の活性化につなげることもできます。
頭を使うことが中心になるので、利用者さんの身体の状態を問わないのも大きなメリットです。介護度が要支援から中重度の方まで一緒になってできる数少ないレクリエーションと言えるのではないでしょうか。
他にも、職員が一人でも多くの利用者さんを相手に行うことができる、ホワイトボードに書いた字や絵を見てもらうので内容が伝わりやすいといった特徴もあります。
ホワイトボードを使ったゲーム
では、実際にどのようなものがあるのか紹介をしていきます。
オセロ
マスを少なくすることでゲームの難易度を下げて簡単にするとやりやすいでしょう。
お絵かきしりとり
スタッフがホワイトボードに絵を書いて、利用者さんに当ててもらいながら進めていきます。スタッフの絵心と個性が光って笑いがおきやすいのでおすすめのレクリエーションです。
可能なら利用者さんに書いていただいてもいいでしょう。
言葉探しゲーム
たくさんの平仮名をホワイトボードにちりばめて、その中から単語を作ってもらいます。
頭文字さがし
単語の頭文字を抜いたもの書き当ててもらうゲームです。
真ん中の文字など、どの文字を抜いてもかまいません。
逆文字ゲーム
単語を逆さまに書き正解を当ててもらいます。
慣れてきたら文字をばらばらに書くというのもいいでしょう。
穴埋め
四文字熟語や有名な俳句・川柳・百人一首などを引用して、どこかの文字や単語を抜き、それを当ててもらうゲームです。
レクリエーションを「子供っぽい」と参加されない男性の利用者さんでも、このゲームは楽しんでいただきやすいです。
クロスワードパズル
少し難易度が高いのでヒントを出しながら一緒にすれば楽しんでいただきやすいでしょう。
虫食い計算
やり方は穴埋めと一緒です。経験上、計算は得意な人とそうでない人がはっきりとわかれやすい傾向があるので同じ人ばかりが答えてしまわないようにルールを決めてもいいかもしれません。
歌当てクイズ
歌詞の一部を書き当ててもらいます。
当たった後は、一緒に歌うなどすれば盛り上がりやすいです。
今日のごはん
食事前にすることをおすすめします。食事の具材を書きメニューを当ててもらいます。
このゲームをすることで、「これからごはんだ」と食べる気持ちにスイッチが入り、唾液の分泌をすすめるという効果も期待できます。
連想ゲーム
答えとなるものから連想する言葉を書き利用者さんに答えを考えてもらいます。
盛り上げる4つのコツ
気づかいや行動一つでレクリエーションは盛り上げることができます。だれでもできる簡単な盛り上げるコツを紹介します。
コツその1「大きな声をだす」
声が小さいと利用者さんに内容が伝わりにくく、盛り上がりに欠けてしまいやすいです。
威圧感を与えないように配慮は必要ですが、やはり大きな声を出して進めるのがよいでしょう。
コツその2「仲間外れをつくらない」
参加している利用者さん全員に向けて問いかけることになりますが、それだけでは盛り上げることはできません。スタッフは利用者さん一人ひとりの表情を見ることを大切にしましょう。
寂しそうな表情や、退屈そうにしている方はいませんか?いるようなら、その方へ直接に問いかけてみてその場にいる全員が参加していただけるように配慮しましょう。
コツその3「好みを把握する」
利用者さんひとりひとりの好みや個性を把握しておき、集団となった時に何が適したゲームと進め方なのかを判断しましょう。
好みに合わないことをしても盛り上がることはありません。利用者さんに合わせたゲームをしましょう。
コツその4「音を加える」
問いかけに正解がでたら小さな太鼓などの打楽器を叩くなどすると盛り上がりやすいです。
また、音は脳機能・身体機能の活性化に有効とされているのでおすすめです。
ただし、甲高い音がする笛や、しつこく太鼓を叩くと「うるさい!!」と怒られてしまい逆効果となるので気をつけてください。
進め方の注意点
参加している自覚を持たせる
利用者さんの目や顔を見て質問することや、声をかけるようにしましょう。
「私はこの場にいなくてもいいかな」と思わせないようにしてください。
本人の意思を尊重する
「いろいろな人がいていい」とスタッフは考えましょう。ゲームの内容が苦手な方もいれば、その日その時の気持ちというものがあって当然です。
参加を強要せずに「その場にいてくれれば十分」くらいの気持ちで臨んでください。
対戦はゆるめに
個人、チームのどのような形でも対戦するゲームは盛り上がりやすいですが、いきすぎると利用者さんを傷つけることになります。対戦をするのであればルールはゆるやかにしてください。
できれば個人戦は避けた方が無難です。勝敗の結果が利用者さんの負担にならないようにしましょう。
敬意を忘れない
ゲームといえど相手は年配の高齢者です。「幼稚園」のように感じられ、自尊心が傷つく方もいることを理解しておきましょう。
内容、質問の仕方などに配慮が必要です。
安全への配慮
ホワイトボードを使ったレクリエーションであれば、それ自体の安全性は保ちやすいとは思いますが、念には念を入れてスタッフは安全かどうかを意識しておきましょう。
私の経験ではありますが、盛り上がりすぎて利用者さん同士がケンカになった、見守りの意識が薄くなり椅子からずり落ちそうになっていたなんてこともありました。十分に気をつけていただきたいです。
まとめ
ホワイトボードを使ったレクリエーションはだれでも気軽に参加できるゲームの代表的なものです。
楽しみが少なくなった高齢者にとって気軽に楽しめるというのは大切なポイントと言えるでしょう。
スタッフの考えや配慮の一つでいろいろな花を添えることができるので、気負いすぎず一緒に楽しむくらいの気持ちで気軽に取り組んでみてください。
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(Posted by 子守熊)