介護転職体験談
今回お話しいただいたのは…。
- ペンネーム:May
- 性別: 女性
- 年齢: 30代
- 地域: 関西
- 転職前の職業: 老人保健施設での介護士
- 転職先施設: 介護付き有料老人ホーム
転職しようと思ったきっかけ
前職は老人保健施設で介護職員として勤務していました。職場に大きな不満があった訳ではありませんが、新卒からずっと同じ法人で働いていたため、新たな目標を見出すことが難しくなり、転職を考えるようになりました。しかし介護の仕事にはやりがいを感じていたので、次も介護士の仕事を探しました。
介護の仕事が嫌になったのではなく、さらなるスキルアップのために転職しようと思われたのですね。
転職活動
転職の際は介護に特化した転職サイトを使いました。地域や待遇はもちろんですが、新たな施設形態で働きたいということを1番の希望において、転職先を選び、応募の際はとにかくレスポンスを早くすることを心がけました。
面接でのお話
面接は1回のみで、施設長が面接官を担当しました。
面接では施設の理念や勤務体制や有給休暇などについて質問し、施設長の働き方や介護に対する考え方が自分の考え方とマッチしているかを確かめましたが、この時に多少勤務体制や離職率の説明がはっきりしないな、と感じます。しかしその他で気になることがなかった為、そのまま入職してしまいました。
出勤1日目の出来事
まず違和感を感じたのは初日でした。入居者様と初めてお会いするので、介助の時に簡単な挨拶をしていると、やんわりとですが、そんなことより早く介助を終えてほしい、というような空気を感じました。
また新人さんの割合が多く、備品や書類に関する質問をしても誰も答えられない、というようなこともありました。
少し雲行きが怪しくなってきましたね。
転職後
結論からいうと、転職先は圧倒的な職員不足で業務に支障がでている状況でした。
職員不足から施設長やケアマネも介護業務に入るため、監査に必要な書類関連は直前で一気に片付けていました。これではいつか監査にひっかかり業務停止になるのでは、というような不安まで覚える状況です。
また余裕がないために、新人教育がほとんどされていません。その為、知識不足からくる軽度の介護事故(つまずき、転倒や誤嚥をしそうになるなど)が多発しており、いつ重大な事故になってもおかしくないと思いました。
こういった業務上の不安に加えて、前職では参加できたセミナーや勉強会に、現在の職場では参加する余裕もなく、自身のスキルアップも見込めないため、長く勤めることが難しくなってしまいました。
介護職は学ぶことが多くやりがいのある仕事ですが、職員数が足りていないことで、そのやりがいを感じられない職場が多数あると思います。
介護の現場では人材不足は当たり前のことだと思われるかもしれませんが、それでも福利厚生の充実や外国人介護人材の活用などに取り組んでいる施設はあります。
これから介護職へ転職を考えている人は、面接時に離職率の確認に併せて、人材確保の方法について質問してみることをお勧めします。また可能であれば入職前に職員の様子を見るために施設見学ができれば尚良いと思います。
新人教育がなされていない結果介護事故なんて、危険極まりないです。Mayさん貴重なお話しをありがとうございました。

ヘルなび編集部のゆうきです。
3年間福祉業に従事後、IT業界へ。今はWEBライターをしています。 福祉用具専門相談員と食品衛生責任者の資格を持っていますが、活かす機会がなかなかありません…。
なんにでも興味を持つ性格で、趣味はゲーム、ドライブ、心理学、その他多数です。