介護認定調査員について【仕事内容となり方について解説】

介護認定調査員について【仕事内容となり方について解説】

高齢者の人口が急増する日本では、介護保険制度を利用する人の数も増加していますが、実際に介護給付を受けるにあたって非常に重要とされるのが「介護度」です。というのも、この「介護度」によって利用できる介護サービスの内容が変わってしまうため、受給者本人だけでなく家族の生活にも大きな影響を与えると考えられています。

そこで今回は、重要な介護度の認定に関わる介護認定調査員という職種についてご紹介します。

~介護認定についての詳しく知りたい!という方はこちらの記事をご覧ください~

介護保険を受けるための【介護認定】って?

介護認定調査員ってどんな仕事?

介護認定調査員とは、介護が必要で介護保険を利用したい高齢者に対して介護度の一次判定をする職種です。

通常、介護保険を利用するためには、利用者(もしくは家族)が居住する市区町村に申請書を提出し、介護認定調査員による訪問調査を受けます。この調査で得られた内容を、厚生労働省のソフトを利用したコンピューターに入力することで、介護度の一次判定が決定。

その後、一次判定の結果と主治医が記載した主治医意見書をもとに、介護認定審査会で二次判定が行われ、最終的な介護度が決定する流れになっています。つまり、介護認定調査員が訪問調査にて聞き取った内容は、最終的な介護度の決定に大きな影響を与えるため、非常に重要な役割を果たしているのです。

実際に、介護度の違いによって、どれほどサービス内容に影響を与えるのでしょうか?

例えば要介護3から要介護2に介護度が下がった場合、車いすなど福祉用具の貸与サービスを受けられなくなってしまいます。つまり、車いすが必要な利用者は、自費で車いすをレンタルしたり購入する必要が出てきてしまうため、金銭的な負担が増すことは間違いありません。

このように、介護度は介護保険を必要とする高齢者にとって非常に重要な制度であり、そんな介護度の認定に関わる介護認定調査員の責任も大きいと言えます。

介護認定調査員になるには

ビル

実は、一口に介護認定調査員といっても、その職種は様々。というのも、「新規」の介護申請か「更新」の介護申請かによって、介護認定調査を行える職種が異なるためです。

新規の場合は、市区町村の職員や、事業受託を受けた指定の法人職員である介護認定調査員が行います。

更新の場合は、上記以外にも厚生労働省が認める介護事業者やケアマネージャーも介護認定調査を行うことが可能です。

尚、2020年4月からは、認定調査を行える職種の幅が広がり、以下のようなケースも認定調査員として働けることになりました。

  • 介護現場における実務経験が5年以上の医師・看護師・保健師・薬剤師・社会福祉士・介護福祉士など計21職種※詳細は記事末尾に記載
  • 介護施設で相談援助業務にあたる実務経験5年以上の生活相談員
  • 過去認定調査1年以上従事した人
もちろん、資格や経験があればすぐに認定調査員として働けるわけではありません。

都道府県が行う認定調査研修を修了することで、初めて認定調査を行うことができるようになります。

就職前に知っておきたい介護認定調査員の実態

メモを取る男性

ここまで、認定調査員の役割やなり方についてご紹介してきましたが、実際に認定調査員はどんな風に働いており、どのようなスキルを求められるのでしょうか?

まず、認定調査の依頼がくると、調査員は対象となる高齢者の自宅や入居施設(入院中であれば入院先の医療施設)を訪問します。

介護度の認定を行うためには、日常生活動作に関する項目を判定する必要があり、自分の目で正確にチェックすることが必要です。実際に本人に動いてもらったり、家族から聞き取りをしたりなど、冷静かつ客観的に情報を集めて分析する力が求められます

一方で、認定調査が行われるとなると、本人や家族も緊張してしまう傾向があるため、できるだけリラックスして、いつも通りの様子を観察させてもらえるように調査員が配慮することも重要です。

また、認定調査では身体状況だけでなく、精神状態や認知機能についても判定する必要があります。精神疾患や認知症は時間によって症状にムラがあったりするため、できるだけ正確に周辺症状や日常のエピソードなどを家族や介護者から聞き取り、調査報告書に反映させることが大切です。

現場での聞き取り調査が終了したら、今度は一次判定を行うために、調査内容をパソコンに入力します。入力ミスは、そのまま間違った介護度認定に繋がってしまうため、正確かつ迅速にパソコン入力を行うスキルも必要と言えるでしょう。

最後に

介護保険を受給する高齢者の数が増えている今、介護認定調査員は今後ますます需要が伸びる職種であることは間違いありません。

実際に、現場では調査員の数が足りていないため、2020年4月から調査員になれる職種や経歴の幅が広がったほどです。

「人と話を聞くことが好き」「介護現場での職歴をもっと活かしたい」「仕事の幅を広げてスキルアップをしたい」といった気持ちがある人は、ぜひ介護認定調査員として働くことを検討してみてはいかがでしょうか?

(Posted by ふるたにしょうこ)

参考:

介護のニュースサイト:joint

※介護認定調査員の対象資格一覧

医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士、精神保健福祉士

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※掲載情報につきましては、 2020年04月12日公開時点のものです。 施設情報・制度・資格などにつきましては、改定などにより最新のものでない可能性があります。必ず各機関や団体、各施設などにご確認ください。